「コンドームは多めに用意しておく」

「今日は安全日だから」という考えは、危険です。
これはもう周知の事実です。
が、なぜまだオギノ式が有効な避妊法として認知されているのか。
セックスは魔物です。好きな女の子のカラダに触れ、キスをし、身体中を愛撫し、すべすべな肌を愛しく思い、彼女の口から色っぽい声があふれるのにたまらなく興奮します。好きな子に体中を気持よくされ、目の前が真っ白になり、「挿入したい」という気持がどうしようもなく高くなります。
そんな時、いつも用意しているコンドームがたまたま切れてしまっています。
12こ入りのコンドームは、12回使うと無くなってしまうのです。
射精したいと思う。思わず「いい?」と聞く。女の子も理性を失っているから、強くは拒否しない。そうなるともう止まらない。
正直、2回、コンドーム無しで挿入した事があります。
その時は10回ピストンしただけだったのですが、いわゆる「先走り」を感じ、あわてて抜きました。
ちょうど低温期から高温期に移る時で、危険だと分かっていたし、あらゆる文献を読み、自分なりに研究した事もあり、普段から「自分ではそこらの女より女の身体については知っている」と思い上がっていました。
そんな僕が、結局「ちょっとなら大丈夫だろう」と思ってしまったのです。外出しなら大丈夫と思っている男達と一緒です。
同じように、理性を失っているものにとって「オギノ式で安全日だから」というのは背中を押してくれます。いかにそれが間違ってると分かってても、それが妊娠の可能性を下げるものならば、挿入したいという衝動を押さえるのは難しい。
生でしてしまった時、「結局オレもオスなんだな」と自己嫌悪に陥りました。
同時に経済的自立の出来ていない自分を情けなく思いました。
外出しを避妊法と思っている人を責めたり、性について知識の無い人を責めたり、そんな事をしていた自分がなさけねーと思いました。
もう、「パートナーとして立派な男性として」なんていうつもりもありません。
思えば初体験も外出しでした。
ダメダメです。
妊娠をなぜそんなに怖がるのか、妊娠したら生めば何とかなる、思ったりもしましたが、「子供には望まれて生まれてきてほしい」と言う彼女の事を考えると、やはり後悔しました。
とにかくそれから、コンドームは多めに用意するように、無い時は興奮する前に買いにいく、という風にしています。
ホントにあん時は止まらなかった。

><